中国語での「熱い」「暖かい」「温める」の表現と違い

日本語で「あつい」はいろんな意味を持ちます。

気温が高く不快に感じるときには「暑い」、食べ物や飲み物の温度が高いときには「熱い」、本など物について話すときは「厚い」を使います。

では今回は、食べ物や飲み物が「熱い」を中国語でどのように表現するかを幾つかご紹介します。

 

「熱いので気を付けください」というときの熱い

中国のレストランや食堂で、料理をテーブルに置く際店員さんが「小心烫」ということがあります。

これは「熱いので気を付けてください」と言っています。

この場合、「熱い」を表現する中国語は「烫」です。「このスープ熱いですね」という時にも「烫」を用いて「这汤好烫」と言います。

 

 烫 (tàng) 熱い(やけどしそうなほど温度が高い)

 小心烫 (xiǎo xīn tàng) 熱いので気を付けてください

 这汤好烫 (zhè tāng hǎo tàng) このスープ熱いですね

 

もし中国人や台湾人の方を自宅に呼んで食事する際には、「小心烫」と言ってあげると、とても親切ですね。

 

「ホットコーヒーください」というときの熱い

先ほどは料理に対して「熱い」という表現をご紹介しましたが、ここでは自分が熱いものをオーダーするときの表現についてご紹介します。

スターバックスなどのコーヒーショップで温かいコーヒーをオーダーするとき、日本では「ホットコーヒーください」と言いますが、中国語ではどう注文するのでしょうか。

先ほどご紹介した「烫」ではない「熱い」を使います。

「我要一杯热咖啡」といいます。

「热」は日本語の「熱」の簡体字です。

ですから、この場合は日本語の「熱い」と同じ意味になります。

しかし、「热」は日本語の「暑い」の意味で使われることが多いので、少し注意が必要です。

 

热 (rè) 熱い、暑い

我要一杯热咖啡 (wǒ yào yī bēi rè kā fēi) ホットコーヒーを(一杯)ください

 

食べ物に対して「热」を使うときは、「温かい」という意味になります。

一方先にご紹介した「烫」は「やけどするほど過度に熱い」ことを指すため、使い方が違ってきます。

 

「温めてください」というには?

では最後に「烫」や「热」を使った表現をご紹介します。

例えばコンビニでお弁当などを購入したときに「これ、温めてください」と言えたら便利ですよね。

この場合は、「热」を使います。「热」には「温める」という意味も持ち、以下のように言います。

 

麻烦你,这个盒饭热一下好吗?(má fán nǐ , zhè gè hé fàn rè yī xià hǎo má?)
すみませんが、このお弁当温めてもらえませんか?

这些菜热一下好吗?(zhè xiē cài rè yī xià hǎo má?)
この料理を温めてもらえませんか?

 

中国人の方のお宅で食事する際に、冷めてしまった料理を温めてほしいときにこう言えたら、温かくておいしい食事を楽しめますね。

 

さて、「烫」はほかにどのような場面で使われるのでしょうか。

アイロンを当てる、パーマをかけるといった際に使います。

温度が高いものを利用して熱を加えるというときには「烫」を使いますので、お湯を使ってカレーを温めてほしい場合は「把这包速食咖喱烫一烫」ということもあります。

 

 烫衣服 (tàng yī fú) (服に)アイロンがけをする

 帮我烫衣服好吗? (bāng wǒ tàng yī fú hǎo ma?)
服にアイロンがけしてもらえないかな?

烫头发 (tàng tóu fā) パーマをかける

我要烫头发 (wǒ yào tàng tóu fā) パーマをかけたいです

把这包速食咖喱烫一烫 (bǎ zhè bāo sù shí kā lí tàng yī tàng)
このインスタントカレーを温めてください

 

いかがでしたが?

日本語と同じように、中国語の「あつい」もいろいろな表現がありますね。

この表現をうまく利用して、日常生活や出張時も快適にお過ごしください。