HSKと中国語検定はどちらが就職に有利?私の実体験からお伝えします!

中国語を勉強している方なら、恐らく一度は聞いたことがある「HSK」ですが、実際に就職や転職に役にたつのだろうか?と疑問に思う方も少なくないかと思います。

今回は、HSKの特徴を再度理解し、

HSKと中国語検定のそれぞれの特徴と違い、

どのように就職や転職に繋げるか、

を自身の体験談も交えながらご紹介していきます。

 

将来、

中国語を使う仕事がしたい!

中国関連の部署で働きたい!

と考えている皆様にとって少しでも為になる情報になることができれば嬉しいです。

 

HSKとは:

数ある中国語検定の中でも、HSKは中国政府教育部(日本の文部科学省に相当)直属の機関である「孔子学院总部/国家汉办」が主催し、中国政府が認定する資格です。(主催団体は、中国政府教育部 孔子学院总部/国家汉办)

そのため、HSKの成績報告は、中国国内だけでなく、日本国内、そして世界中で公的証明として活用することができます。

近年、中国に現地法人を置く企業はますます増加してきており、日本在住の中国人の方も増えてきています。

それに伴い、中国現地法人での勤務をはじめ、中国企業とのやり取りを行ったり、中国人顧客への応対を行ったりと、さまざまな業種・さまざまな職種で中国語能力必要とされ始めています。

 

HSKは、中国国内での就職・転職活動に役立つのはもちろん、中国政府公認という信頼できる中国語検定だからこそ、日本国内の企業の採用条件、昇進や中国現地法人での勤務の条件などとして選ばれています。

また、2010年は7,000人だった受験者数は、2018年には日本国内での受験者数はなんと34,000人超えです。

http://www.hskj.jp/about/ HSKオフィシャルサイト(日本語)より一部抜粋

 

HSKと中国語検定はどちらを受験したほうが就職に役立つの?

よく質問を受けるのが、中国語検定とHSKはどちらを受験すれば良いの?とよく聞かれます。

 

HSKは中国政府が公認しており、世界中で実施されている検定試験で、問題も解答も中国語で行われます。

リスニング・読解・作文で構成されている問題は、どれも実際の日常生活の中で使われるものが多く、実用性の高いものになっています。

 

一方、日本独自の検定試験である中国語検定は、実用性というよりも中国語の知識や相互翻訳力に重点を置いているため、問題がややマニアックになる印象があります。

正確な発音を選ぶ問題や日本語に訳す問題など、受験英語を思い出させます。

ただ日本人の学習者に限定した問題構成である分、日本人が苦手な部分を克服するための学習につながるでしょう。

 

少し話が逸れましたが、HSKを持っていることで、就職や転職活動に有利なのは本当の話です。

実際に転職活動をした際に、中国企業と取引のある企業での書類選考の際に、履歴書の資格欄にHSKの成績を記載していると選考が通ることが多かったです。

そして面接では、実際の能力を見るために、ネイティブの面接官による面接もありました。中国企業と取引のある企業だとHSKに詳しい人事担当がいるので、受験しておくのをおススメします。

 

私の実体験

私は実際に、HSKの成績を評価され、さらにタイミングと企業との双方の相性がマッチし、転職を2度経験しました。

 

1社目は、飲食店の海外事業部の人材として、中国・台湾・香港エリアの担当を任されました。例えば中国でフランチャイズを希望するオーナーへのプレゼンテーションをはじめ、交渉・商談・契約・立ち上げ・現地スタッフ教育などを一貫して担当しました。

初めは通訳として自社とお客様との間に立ち、双方の話していることを伝え、意思疎通できるような立ち位置にいました。

社内で中国語を理解するのは私一人でしたので、自分の使命や責任感を非常に強く感じ、やりがいのある仕事でした。

また、交渉や現地スタッフ育成の際は、日本人スタッフの教え方や考え方でトラブルになったりすることもあり、中国語だけではなく中国人の気質や習慣・文化・国民性も理解している私が間に入って解決することが実はよくありました。

語学の他にも相手の国を理解することも非常に大事なのだということがよくわかった時代でした。

 

2社目は、語学学校での中国語講師になったときです。

応募者が多数いましたが、HSKの成績で書類選考が行われました。

書類選考時では、本当の能力がわからないのでHSKの成績がとても有利でした(笑)このときの面接では、「能」「会」「可以」をわかりやすく違いを説明してください!と面接官に言われ少々戸惑ってしまった記憶があります(笑)

面接を無事突破し、晴れて中国語講師として活躍することができましたが、語学はやはり日々の積み重ねが大事なんだと身に染みてわかりました。

常日頃から「これってどういう意味だろう?ニュアンスはどう違うかな?」と講師になってから常に学ぶ姿勢を忘れないようにしました。

 

私の友人は、HSKの成績や中国留学の経験を評価され、貿易会社・メーカー・ホテル・物流・繊維商社・航空会社などに就職や転職が決まり、国内での経験を積んだのち、今では中国出張はもちろん、駐在している友人がたくさんいます。

一番最近だと、クルーズ船舶代理店や、通訳案内士、市役所、レンタカー勤務、さらには民泊経営まで始めた友人もいます(笑)

インバウンドが注目されている現在、母国の日本にいながら中華圏のお客様のサポートをしておもてなしをしたいと思う方もかなり増えているのではないでしょうか。

 

如何でしたか?

HSKを活かして就職や転職をするチャンスはまだまだありますよ!再度HSKの特徴をまとめると、


①中国政府公認の資格
②世界875か所以上で受験されるほど認知度が高い
③世界共通基準の資格

 

です。是非、受験してみてくださいね!