中国語の「累」と「困」。
似た意味で使われているように感じる方もいるのではないでしょうか?
実はこの2語には違いがあります。
その違いについて理解することで、中国語に対する理解を深め、ネイティヴに近い表現を身につけられるでしょう。
「累」の意味と使い方
「累」について見ていきましょう。
文法的に「累」は形容詞と動詞の2つの用法があります。
まず形容詞では「疲れる。」という意味で使われます。
用例は下記を参照ください。
日本語の「疲れた。」とほぼ同じように用いられます。
また、動詞として使われる場合には2つの意味で使われます。
1つ目は「疲れさせる。煩わす。」という意味です。
用例は下記を参照ください。
上記の用例のように、ここでの「累」は使役動詞のような使われ方がされます。
動詞として使われる2つ目の意味は「きつい仕事をする。けんめいに働く。」というものです。
用例は下記を参照ください。
上記の用例では「累」にはすでに「きつい仕事をする。けんめいに働く。」という意味が含まれているため、「仕事」や「きつい」や「働く」といった修飾語や動詞を用いなくとも、「累」の1単語だけで説明がつきます。
以上が「累」という語の意味とその使われ方です。
「困」の意味と使い方
「困」について説明していきたいと思います。
「累」と同様に「困」にも形容詞と動詞の2つの用法があります。
まず形容詞では「眠い。」という意味で使われます。
用例は下記を参照ください。
次に、動詞として使われる場合には3つの意味で使われます。
1つ目は「包囲する。閉じ込める。」という意味です。
用例は下記を参照ください。
2つ目は「苦しめる。」という意味で使われます。
用例は下記を参照ください。
上記の用例のように、「苦しめる。」といってもその程度は甚だしく、苦しい状況に追い込まれ、脱することができない程度を表します。
最後に、3つ目は「眠る。」という意味で使われます。ただしこれは方言として使われる側面もあります。
用例は下記を参照ください。
以上が「困」という語の意味とその使われ方です。
まとめ
ここまで「累」と「困」について説明してきました。
「累」と「困」にはそれぞれ複数の用法を意味がありましたが、実生活における使われ方としては「累」では「疲れた。」、「困」だと「眠い。」が主になります。