中国語の中で 同じ拼音で全く違う意味をなす言葉はたくさんあります。
特に、的 / 地 / 得 は、 間違えやすいものの一つとして教科書や参考書でも取り上げられていることが多いです。
中国語に慣れていても、更にはネイティブでも、ケータイやパソコンに打ち込むときは変換ミスをついやってしまうこの3つ。
ミスしていてもネイティブ同士ではもちろん意味はわかりますが、ネイティブではない方が見た時、理解困難ということもありそうです。
一つずつ例文を交えてご紹介します。
1, 地
地の後ろにくる動詞についての情報を表します。
地の前にくっつくのは副詞、もしくは形容詞
後ろにくっつくのは動詞、もしくは形容詞
例)他很快地解决问题了。(tāhěnkuàidejiějuéwèntíle)
→彼はとても早く問題を解決した。
★このように、“解決する”(どんな風に解決するのか?→とても早く)
前の言葉が後ろの言葉を説明していることが分かります。
2,得
得の後ろにくっついている形容詞が得の前にある動詞を補足説明します。
得の前にくっつくのは動詞
後ろにくっつくのは形容詞
例)时间过得太快了。(shíjiānguòdetàikuàile)
→時間が経つ(過ぎる)のはとても早い(早すぎる)。
★このように、時間が“経つ(過ぎる)”(どんな風に過ぎるのか?→とても早く)後ろの形容詞が前の動詞を説明しています。
3,的
上記の2つの例以外、また特別な動詞として使われたり、文末で強調する役割をします。(ここでは地と得と比較するため、的のその他の用法、意味には触れません)
所有格(〜の)や、形容詞(〜な)は、地や得と大変間違えやすく、これはどっちだろう?と、中国語ネイティブの方も間違えることや迷うことがあるそうです。
的/地/得の用法についての質問や回答、説明が大手検索サイト“百度”上においてもたくさん見受けられるのです。
私たちの日本語にも、この用法は正しいのか?と迷う時、ありますよね。
また、言語ですので常に変化し、正式には正しくないのにも関わらず一般化していることもあるようです。
後ろに名詞を置くことで“〜の名詞”“〜な名詞”ということを示すことができます。
例)我的手机。(wǒdeshǒujī)
→私の携帯電話。
例2)亲爱的小孩子。( qīnàidexiǎoháizi)
→親愛なる(愛しい)子供。
このように使い分けがあるのですが、多くの中国人は正式な作文等でない限り、あーこれ微妙だな、となったりめんどくさい場合、“的”を使ったりするのだとか。
たとえば上記の3つ、発音は同じなので口に出して言う時には対して気にも止めないようです。
★ここで練習問題です。チャレンジしてみてください!
()の中に 得/地/的を入れてみて下さい。
答えは豆知識の後↓↓
Q1,漂亮( )女生在认真( )写字,字写( )特别好。
《豆知識》
中国語の中でも、漢字は同じで読み方が違う、同音字はたくさんあります。
先ほどご紹介した 的 / 地 / 得 も同音字の1つです。
用法によって読み方が違い、一部をご紹介すると、的は通常deと発音しますが、打的(タクシーに乗る)などとする際は、diと発音します。
さらに、地も名詞として地方と使う際はdiの発音になります。
また、得に至っては、我得去(行かなければならない)のような、“〜しなければならない“用法の際はděiと読みます。
こちらは発音を間違えると通じないので気を付けたいものです。
《問題の答え·まとめ》
問題の答えは、【漂亮的女生在认真地写字,字写得特别好】でした。
綺麗な女の子が真剣に字を書いており、字はとても美しく書かれている。という意味です。
漂亮的女生=綺麗な女の子(空欄の後ろは名詞であることから判断できます)、认真地写=真剣に書いている(空欄の後ろに動詞があることからも判断できます)、写得特别好=とても綺麗に書いている(形容詞が前の動詞を修飾していることからよ判断できます)
このようにある程度文脈で分かりますが、この先きっとどの漢字なのか迷う時が来るはずです!
この練習問題の文章を使って3つの用法を是非覚えてみてください。
あとはこれを思い出してルールに沿って作文するだけです!
ネイティブの前でより正確な言葉を使ってみませんか?