みなさんは「これ食べたい?」と聞いたときに、答えられた「いいよ」という回答に悩んだ経験が一度でもあるでしょうか。
これは、「食べたい」という意味なのか、「いらない」という意味なのかはっきりしてほしい!と思うことも少なくないはずです。同じように、全く同じ発音で違う意味になる言葉が中国語にあるということをご存知でしょうか。
さて、あなたは自分が言った言葉を違う意味で捉えられることで、相手の方とトラブルになったことはありますか。実は中国語でもきちんと考えないと相手に誤解を与えてしまう言葉があるのです。
ここでは、日常生活でも出うる言葉をご紹介します。
「~するのが難しい」とは別に捉えられてしまう。
そのままの意味で捉えれば「很難〜.(Hěn nán〜.)」というのは「〜するのが難しい。」と訳すことができます。しかし後ろにさらに文字を付けると別の意味でも捉えることができるのです。
例を出してみましょう。
「很難吃(Hěn nán chī)」という言葉があります。そのまま訳せば、「食べるのが難しい。」つまりは、「(大きすぎて、固すぎて)食べるのに苦労する。」という意味で訳すことができます。しかし、別の捉え方をすることもでき、「食べるのが難しい。」つまり、「(美味しくなくて)食べるのが難しい。」さらに意訳をするならば「美味しくない。」という意味にもなります。
これがもし気心の知れた友人や家族との食事で何の気なしに発した言葉ならば、察してくれたり気にも留めなかったり流してくれたりしてくれるでしょう。しかし友人の母親の手料理をご馳走になったり、彼女の初めての手料理を食べたりした時のことを考えてみてください。自分の子供の友人は私の料理気に入ってくれるかな?彼氏は私の料理を美味しいと言ってくれるかな?そんな不安が心の中にあるときに「很難吃(Hěn nán chī)」と言われた時には、もちろん前者の意味で言ったとしても相手が必ずしもそう捉えてくれるかは分かりません。
もっと簡単に伝わる簡単な言い換えはないでしょうか。
そんな心配をなくすためにもやはり知っておきたいのは、どうしたら一発で相手に伝わるかです。ここではいくつか紹介していきます。
〈食べるのが難しい〉
この表現では、大きすぎるから食べづらいのだなということが分かりますし、不味いという意味では捉えられないはずです。
〈不味い〉
直訳すると「味が良くない」ということですが、つまりは不味いという言葉です。これは直球的に美味しくないことを伝えることができます。しかしそんな直球に伝えるなんて相手の気分を害しますし、自分だって不本意なはずです。
この表現では、不味いということをストレートに言うのではなく美味しくないと伝えることできます。
しかし先ほど言った、友人の親や彼女の手料理が本当に美味しくなかったとき、素直に美味しくないと言えるでしょうか。他に言葉が知らないと言っても美味しくないと伝えるのには勇気がいります。ただ、自分の口には合わないことは伝えたい。そんなあなたに教えたいのは感じた味の感想を述べることです。
これで不味いわけでもなくただ自分には辛すぎて合わないということを相手に伝えることができます。
まとめ
日本語と同じように中国語でも悩んでしまう表現というものがあります。今回の「很難吃(Hěn nán chī)」に関しては、中国語に慣れている人が使うからこそ日常で使うと変に勘ぐってしまう表現ではないのでしょうか。しかしそれらを理解した上で、さらに前後の文脈を考えて発言すればそんな誤解も生じにくくなります。今回のこの文章を読んだことで、知識が少ないからこそ自分の言葉で相手がどう感じるかを考えすぎてなかなかコミュニケーションが取れなくなってしまうというのはとてももったいないので、むしろ理解した上で言い換えを使いうまく伝えていったり、より良い言い回しを考えたりすることで中国語の面白さを知っていただけたらなと思います。