前編に引き続き、中国の年間行事・記念日について学ぼう!
(前編は以下)
(以下、■は国が定めた全国民の為の祝日、◎は対象者が限定されている祝日、☆は祝日ではないが重要視されている行事)
☆元宵節/ランタンフェスティバル(元宵节 Yuánxiāo jié)
旧暦に則り毎年日にちが異なる。
春節から数えて15日目、旧暦の1/15、2018年は2/30、祝日にはならない。
春節期間最終日のお祭りで、町の至る所で赤い提灯に火を灯し爆竹を鳴らす習慣がある、日本では小正月にあたる。この日は小豆餡・ゴマペースト・くるみ等が入った「白い団子(汤圆 Tāngyuán)」を食べる。地方によって、揚げたり蒸したりもするようだが、一般的には水餃子同様、煮たものをお椀にうつしレンゲを使って食べる。「汤圆 Tāngyuán」は「団らん(团圆 Tuányuán)」と響きが似ていて、「皆で集まって仲良く過ごそう!」という言葉にかけた縁起物フードである。和菓子に似ているので日本人にも馴染み深い味わいで美味しい。中国のレストランでもデザートとして食べることが出来るが、スーパーでは様々な種類の冷凍の「汤圆 Tāngyuán」が売られていて、「元宵节 Yuánxiāo jié」に限らず好んで食べる人が多い事がうかがえる。
◎国際婦人デー(三八节、国际劳动妇女节)
旧暦に関わらず毎年3/8、就業している女性のみ半日休み。
日本ではあまり馴染みがない記念日だが、国際婦人デーは1904年3月8日にニューヨークで女性労働者が婦人参政権を巡りデモを起こしたことがきっかけとなり国連が定めた記念日である。
■清明節(清明节 Qīngmíng jié)
旧暦に関わらず毎年4/5、前後含めて3連休。
「清明 Qīngmíng」とは中国の二十四節気の一つで、春分の15日後にあたり、春の訪れを感じる季節である。夏に近づくと雨が増えることから、春の温かさを感じるこの時期にお墓の掃除をして祖先を偲ぼうという日本のお盆に似た行事である。祝日としては3連休だが、清明節の期間は地域により諸説あり「清明節の10日前~10日後」の約20日間と言われていて比較的長い。「お墓の草むしりや掃除(扫墓 Sǎomù)」の後、お供え物をして「纸钱 Zhǐqián」と呼ばれるあの世で使える紙幣をお墓で燃やすことで、先祖がお金に困らないように送金する風習がある。その後、持参したご馳走をお墓の前で広げて「春を感じる宴会・ピクニック(踏青 Tàqīng)」を行うのだ。日本のお盆とお花見を合体させたような行事である。地域により何を食べるかは異なるが、上海では「元宵节 Yuánxiāo jié」の「汤圆 Tāngyuán」のように日本人に馴染深い「小豆餡入りの草団子(青团 Qīng tuán)」を食べる習慣がある。
次回は、労働節以降の年間行事・記念日と過ごし方について学ぼう!