以前にも書きましたが、中国人は挨拶をする時に「吃饭了吗」という習慣が元々あるほど、食文化をとても大切にしています。
中国には各地方で食文化の特色も異なっており、大都市には地方から出稼ぎで来ている人も多いことから、様々な地方のレストランがあって、全く異なる中国料理を楽しむことができます。また、中国人と本当に友達になるには、まず一緒に食事をすることが欠かせません。それで今回は、中国人と食事をする時に使えるフレーズをご紹介したいと思います。
食べきれない量を頼んでくれる中国人
中国人の文化や習慣として、食べきれないほどの量の料理を準備してお客をもてなす、というものがあります。
お客が全部食べ切ってしまうと、自分たちが準備不足でお客に申し訳ないことをしたと考えるようです。それで、中国人と外食をするときは多くの場合、これはまず食べきれないだろうというほどの料理を注文してくれます。
特に新たな友達と初めて一緒に食事をするという場合は、まず人数とは見合わない量を注文するのがほとんどです。
最近ではレストランでも「光盘行动」といって、訳すと「お皿がきれいになるまで残さず食べましょう」という意味のポスターや標語が貼られているところが増えています。
それでも外食をする時に近くの中国人のテーブルを眺めると、多くの料理を注文して、帰る時にはお皿にまだかなりの量が残っているということがよく見られます。
それで、中国人の友達がたくさん注文しているとしても、驚いたり、食べきれないと不安になったりしないようにしましょう。
これが彼らにとっての習慣であり、おもてなしなのです。
また、料理が運ばれてきた後ですが、若い人にはまず見られなくなりましたが、一緒に食事をする相手が中高年のおじさん、おばさんだったりすると、自分の箸を使って料理を私たちのお皿に装ってくれたりします。
日本では見られない習慣ですし、衛生的にも心配になるかと思いますが、一度はやってもらい、その後は「谢谢您,我自己来」、つまり「自分で取るので大丈夫ですよ」と言うと、満足してくれることが多いです。
お腹いっぱいになったら「先歇一会儿」
日本人と中国人では胃腸の作りが違うのでしょうか、日本人はどんなに食べたつもりでも「你吃得少」、つまり「あまり食べないね」と言われることが多いです。
それをプレッシャーに感じず、「以经吃了不少」、つまり「もうかなり食べましたよ」とか、「吃得比平时多很多」、つまり「いつもよりかなり食べています」と話しましょう。
またお腹いっぱいになってきたら、「吃饱了」、つまり「お腹いっぱいだ」も良いですが、それだけだと更に食べるよう勧められることも多いので、それに加えて「我先歇一会儿」、つまり「ちょっと休憩」と伝えましょう。
このフレーズを使うと相手も妙に納得して、休め休めと言ってくれることがほとんどです。そして食べずに話しているうちに時間が過ぎて、そろそろ帰ろうという流れになっていきます。
また、初めて一緒に食事に行くときは、相手がご馳走してくれることが多いです。「AA制吧」、つまり「割り勘にしよう」と言っても、「今日はご馳走するよ。自分が日本に行ったらあなたにご馳走してもらうから」と言って支払いを済ませてくれます。無理に断ると関係が気まずくなったりもするので、感謝の気持ちを伝えて相手の好意を受け入れましょう。また、日本人は次に会ったときにも先日のお礼を伝えるのが礼儀ですが、中国人はあまりしませんし、またご馳走しないといけないのだろうかという誤解を生むこともあるようです。それで、ご馳走になったら、その場で十分に感謝を伝えましょう。
一緒に食事をすることは中国人と友達になる大事なステップです。今回ご紹介したようなフレーズを使い、お互いに気まずくなってしまわないようにしましょう。