中国のタクシー料金は、日本に比べるとかなり安いです。料金の安さから、中国旅行中はよく利用します。
料金は都市の規模によって異なり、恐らく一番高額なのは上海ではないでしょうか。それでも、初乗り料金は14元(日本円で約250円)と、日本よりはずっと安いです。その他の都市の初乗り料金は、北京13元、広州12元で、地方都市に行くと、7元、8元位のところもあります。
初乗り料金は2kmまでで、その後は上海だと3~15kmで2.5元/km、15km以上で3.1元/kmとなります。長く乗るほど割高になるしくみです。夜間(23:00~5:00)は昼間の約3割増しとなります。料金の最も高い上海でさえ、1時間位乗っても日本円で1万円いかないので、タクシーがいかに安いかが分かります。
タクシーのことを中国語では、
chū zū chē dí shì
出 租 车 / 的 士
と言います。
「的士」は広東語から広まった言葉だそうです。
1.タクシーの拾い方
タクシーの拾い方は日本と同じで、歩道で手を上げると近づいて来て停まります。中国の自動車は日本と違って左ハンドルで、道路の走行も逆になっています。もうひとつ違うところは、タクシーのドアは手動です。ドアの前に立っていても永久に開きませんので、自分で開けましょう。
タクシーを拾うことは、
dǎ chē dǎ dí
打 车 / 打 的
と言います。
ホテルでタクシーを呼んで欲しい場合は、フロントかドアボーイに、
wǒ xū yào yí liàng chū zū chē
我 需 要 一 辆 出 租 车。
(タクシーが必要です)
あるいは
jiào yí liàng chū zū chē, hǎoma
叫 一 辆 出 租 车,好吗?
(タクシーを一台呼んでください)
と言えば分かります。
最近中国では、タクシーの配車アプリが急速に普及しました。大手企業が参入しアプリを運営しています。ネット上のサイトからアプリをダウンロードし、設定すれば使用できます。
料金はクレジットカードで支払います。
使い方は、アプリを起動し、自分の居る場所と目的地の情報を送信します。すると、近くを走っているタクシーからフィードバックが来ます。複数のタクシーから来た場合は、どのタクシーを利用するかを決めます。
配車アプリの最大手は、
dī dī dǎ chē
滴 滴 打 车
と呼ばれています。
この配車アプリの最大の特徴は、正規のタクシー以外にも一般車も呼べることです。
一般車へのタクシー業務の開放は中国政府の政策で、政府公認であり違法の白タクではありません。
一般車のドライバーは運営企業と契約し、アプリを通じて集客しています。支払いは同じくクレジットカードです。
実際の使い方は、以下を参照ください。
タクシーの乗り方
タクシーに乗ったら、先ず運転手に行き先を告げます。上海のタクシーでは、目的地をよく道と道の交差している地点で言う場合が多いようです。例えば、
Yán ān xī lù hóng qiǎo lù
延 安 西 路 / 虹 桥 路
という風に言います。
そうすると、延安西路と虹橋路の交差点で降ろしてくれます。
上海は道路が曲がりくねっていて方角が分かりにくいため、この様な方法を取っているのでしょう。
北京の場合は道路が碁盤状にまっすぐなので、どこにいても方角がすぐに分かります。そのため、行き先も大雑把に言っても迷わずに到着できます。
最近はスマホの地図アプリを使う運転手が増えてきたので、その場合は正確な住所で言ってあげるほうが間違いが少ないでしょう。
中国の地図アプリ(カーナビ)はいい加減なものが多いためか、よく表示されるルートが遠回りになったりします。
運転手はアプリのルート通りに走りますから、その場合は結果的に割高の料金を払わされます。
もっとも、運転手の方もわざとやっているわけではないので、あまり文句も言えません。
目的地に着いたら料金を支払いますが、上海では日本のスイカのようなチャージ式の交通カードが売られていて、このカードでも支払いが出来ます。
したがって、運転手の方から「カード払いか現金払いか」を聞いてきます。例えば、
lā kǎ hái shì fù xiàn jīn
拉 卡 还 是 付 现 金?
(カード払いそれとも現金払い?)
交通カードは地下鉄駅構内のカウンターで販売しています。先ず保証金30元を払って、それからチャージする金額を払います。カードのチャージは、
chōng zhí
充 值
と言います。
具体的にチャージする場合は、例えば、
chōng yī bǎi kuài qián
充 一 百 块 钱。
(100元チャージします)
と言います。
上海の交通カードは、タクシー以外に地下鉄、路線バス、リニアモーターカー(浦東空港から龍陽路まで)でも使えます。
ただし、使用は上海市内に限られます。他の大都市、北京、広州なども同じような交通カードが有るようです。
中国のタクシーは日本より料金も安く、他の交通機関に比べ手軽に速く移動できるので、大変便利です。
また、中国語が話せる場合は、運転手から都市のいろいろな情報を入手できる場合もありますので、ぜひ利用されてはいかがでしょうか?