一人っ子政策終了もまだまだ一人っ子が多い中国
1979年に中国で施行された一人っ子制作ですが、近年は高齢化社会を見据え、2015年で廃止されました。しかし、長年中国では一人っ子政策が続いているため、政策が施行された世代の80年代や90年代に生まれた夫婦やカップルの間ではいまだに「一人っ子」の家庭が多いのが現状です。
一人っ子政策が廃止されてからまだ日が浅く、中国ではまだまだ一人っ子の世帯が多いです。中国の一人っ子たちは両親、両家の祖父母、さらにその親戚たちの期待を小さな背中に背負い、大事に育てられています。中国の子どもは一人っ子のため、わがまま放題で、小皇帝と呼ばれていますが、中国の子どもたちの呼び方はそれだけではありません。今回は、中国の子どもたちを取り巻く環境と、子どもたちの呼び方事情を見ていきましょう!
保護者チャットの中で大流行の子どもの呼び方
中国の小学校にも日本のPTAのような保護者会があります。そして、その保護者会は横のつながりも強く、学校側が取り仕切っている子どもの連絡用のグループチャットはいつも大盛り上がりなのだそうです。
その中で、この単語がかなり頻繁に使用されています。
wá
娃
子どものことを指す単語なのですが、日本語で訳すと「べビちゃん」や「子どもちゃん」のイメージで、聞いている方はちょっとむず痒くなるようなニュアンスを含んでいます。一般的には孩子を使用しますが、チャットでは娃が飛び交っています。
などです。
この娃という呼び方は、もともと中国の農村地区などで使われていましたが、近年、上海などの都市部などでも使われるようになりました。
実際に口にする人もいますが、多くはネットやSNSなどで娃という単語を使っています。保護者の間でも「その呼び方はちょっと…」「子どもはきちんと名前で呼べばいいのでは?」「娃娃(人形)みたいで嫌!」など、娃の多様に難色を示す人が一定数います。
まだまだある!子どもの呼び方~ちょっと親バカ編~
中国の子どもの呼び方で”小皇帝”という呼び方は有名ですが、この”小○○”シリーズは他にもあります。長年、一人っ子政策を続けていた中国では、子どもは宝物です。生まれたての赤ちゃんのことを宝贝(bǎo bèi/宝物)と呼ぶ中国。中国の子どもたちの呼び方を紹介していきます。
中国語では、基本的に形容詞や名詞の前に”小”を付けると、○○ちゃんという意味になります。中国は一人っ子政策で、子どもたちは皇帝だけではなく、皇后や姫、イケメンに美女など、様々な呼ばれ方をしています。
子は宝!中国は子どもファーストな一面も!
2015年に廃止された中国の一人っ子政策。日本などでは、「わがままな子が多くなった」「子どもの負担が大きい」などと、ネガティブな報道が目立ちます。
しかし、中国国内では、一人っ子政策を施行したことによって、子どもをとても大事にするようになりました。街を歩くと、人々は皆子どもたちに優しく、電車やバスなどでは、妊婦や小さい子どもを連れた人にとても親切です。
これから先、中国の子どもたちにかかる期待やプレッシャー、そして負担はさらに大きくなっていくでしょう。甘やかしすぎは良くないかもしれませんが、せめて可愛い子ども時代は娃をはじめ、小皇帝や、小公主、宝贝と可愛らしい呼び名でたくさん可愛がってもらえることを祈るばかりです。