ここ何年かで、急激に外国人観光客が増えましたよね。
どこに行っても外国人だらけ!!
昨年は約2,900万人の訪日観光客が日本に来ました。
中でも中国人をはじめ台湾人や香港人の伸び率が良く、中華圏からの観光客が顕著です。
観光庁は当初、2020年までに2,000万人を目標にしていましたが、なんと!それを前倒しで達成してしまいました。
新たな目標として、2020年には4,000万人を目標にすると発表しました。
ますますこれから訪日外国人観光客が増えていきますね。
では、このように外国人観光客が年々増加していく中で、
中国語を勉強している私たちには一体何ができるだろう?
どんなことが役に立つのだろう?
せっかく中国語に興味があり勉強しているから何か自分にできることはないだろうか?
私は当初どの気持ちもとても強かったです。
そこでトライしたのが、その名も「地域限定通訳案内士」というお仕事です。
え?通訳案内士って国家資格なんじゃないの?と思いませんでしたか?
実は、通訳案内士法が改定され、国家資格の通訳案内士を持っていなくてもお給料をもらいながらガイドのお仕事ができるんです。
要は無資格でOKというわけです。
じゃあ誰でもなれちゃうの?
いえ、多くの場合は旅行代理店に所属し、仕事を請け負う形となります。
資格が必須になっていない中、どのようにして自分が仕事をもらえるのか?
もちろん旅行代理店との相性などもありますが、地域限定通訳案内士の資格を保有しているのとしていないのとではやはり選ぶ側からしたら違いますよね。
しっかり育成研修を受けて知識があり、さらに中国語も不自由なく使える人材に仕事をふりたいに決まっています。
無資格でもガイドができるようになったからこそ、ハードルの低い地域限定通訳案内士という資格を保有することに意味があるのです。
今回はこの地域限定通訳案内士について少し紹介したいと思います。
簡単に言うと、中国語を使って中華圏から来たお客様に観光案内をするお仕事です。ただし、地元密着型なので、お住まいの県で活躍できるのです。
地域限定通訳案内士って、どんな仕事?やりがいとは?
主に、空港での出迎えからバス車内での説明や案内、観光地アテンド、事故やトラブル時の通訳、ホテルでのチェックイン、免税店案内、空港で見送りなどの通常の添乗員にとても似た仕事です。
唯一大きな違いは、お客様の母国語ですべての仕事をこなすことです。
その土地に詳しいことが求められるので、より地元に密着しその土地のプロとしてお客様の興味があることを話すと喜ばれます。
また、私たちのように日本人ならではの細かな気配り、日本との習慣の違いで観光中にどのへんを注意しないといけないのか、を日本人目線でサポートできるので、熱意が伝われば伝わるほど信頼を得ることができます。
育成研修とその後
地域によって異なりますが、約3カ月~4カ月(毎週土曜日)に実施する地域が多いです。
ちなみに私が受けた沖縄県は、8月~11月末の毎週土曜日朝10時~17時が育成研修でした。
受講生は、ネイティブの中国人や台湾人が半分、日本人が半分の計40名ほどでした。
ほとんどが県と受け入れ会社が提携して講師の派遣から研修管理、試験管理などを運営します。
入学式を済ませると、地元学、ホスピタリティ、旅程管理、危機管理、救命救急、プレゼンテーション、現場研修が組み込まれた時間割が配られます。
プレゼンテーションと現場研修以外はすべて日本語で行われます。
特に地元学は、日本がどうかというよりは、その地域の基礎知識から文化や歴史、伝統、飲食や観光地などが濃密に濃縮されており、必要な基礎知識をしっかり叩き込まれます。
自分の故郷のことなのでストレスなくむしろ楽しんで受講ができますよ。
現場研修では、実際にバスに乗ってマイクを使って本番に似せて練習をしたり、主要観光地を回って見学に行きます。
この時間は中国語ですべて行われます。
退屈な座学だけでなく、体を動かす授業もあるので、仲間と楽しく緊張もすることなく授業を受けられます。
そして終了認定試験に無事合格すると、健康診断などを経て、県に登録し、旅行代理店とのマッチングやOJTなどのアフターサポートがついてきます(※地域による)
すぐにでもガイドお仕事をしたい方にはもってこいですよね。
いま定職についていて、すぐにはできない方も旅行代理店のお話しを聞くだけでも損はないですよ!
どれぐらいの語学力が必要?
基本は中国語での受け答えができればとりあえずOKです。
資格試験で言うなら、中国語検定2級程度、HSK5級程度、あくまでも目安なので、ペラペラでなくても大丈夫です。
言いたい単語が出てこなくても、それがどんなものなのか、別の言葉で言い換えたりすることができたほぼOKです。
語学留学1年~2年の経験があればさらに良いでしょう。
ガイドになった時に、お客様と話すネタにもなります。
現に筆者と一緒に育成研修を受講し合格した人は、台湾留学1年の経験でした。単語力が多くなくても、伝えようとする姿勢が評価されていました。
まとめ
いかがでしたでしょうか?超難関の国家資格通訳案内士がなくても、少しの中国語のスキルと心遣いや仕事に対する熱意があれば、決してハードルが高い仕事ではないですよね。
できることや興味があることを少しでも地元に活かし、貢献することができたらもっともっと楽しくなります!だって、せっかく中国語を勉強しているんですもん!