ただの四字熟語じゃない?!ーー奥が深い中国語の成語

皆さん、こんにちは。

中国語を勉強している皆さんは、中国語の中の「成語(chéng yǔ)」というものをご存知でしょうか?

 

成語のほとんどは四文字で、日本語の四字熟語と似たような感じですね。

ここで基本的な成語の例えを挙げますと、「亡羊补牢(wáng yáng bǔ láo)」、「掩耳盗铃(yǎn ěr dào líng)」などがあります。また、成語の中には、「四面楚歌(sì miàn chǔ gē)」など、皆さんがお馴染みの日本語にもある成語もあります。

しかし、実は成語はただの四字熟語じゃないことを皆さんは知っていたのでしょうか?

成語の中には、「故事成語(こじせいご)」と言われているものがあり、故事成語の一つ一つの成語にその由来となる物語があります。そのほかには、物語がないが、中国語の独特な表現で、面白い成語もいっぱいあります。

早速、成語について見て行きましょう!

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成語みんなに物語がある?−故事成語の例を見てみましょう!

普通の四字熟語と故事成語違いは、その由来となる物語の有無にあると言ってもいいのでしょう。

先ほど例で挙げた、「亡羊补牢(wáng yáng bǔ láo)」、「掩耳盗铃(yǎn ěr dào líng)」にも、実は物語があります。

 

亡羊补牢(wáng yáng bǔ láo)

昔々、ある村人が羊を飼っていました。その羊小屋の壁に穴が空いていたにも関わらず、村人がそれを修理しようともしませんでした。ある日の夜、羊小屋の穴から狼に入られ、羊が食べられてしまいました。その次の日に村人が羊が食べられたことに気づき、やっと羊小屋の壁を修理しました。日本語の中に、「羊を亡いて牢を補う(ひつじをうしないてろうをおぎなう)」という故事成語もありますが、それの由来は「亡羊补牢」です。「亡羊补牢(wáng yáng bǔ láo)」は、損失が出る前に何も対策を取らず、損してから初めて対策を取ろうとする、すでに手遅れな対策を意味します。

 

掩耳盗铃(yǎn ěr dào líng)

昔、ある人が鐘を盗もうとしました。しかし、その鐘がとても重くて担げないので、鐘を壊したところ大きな音がしました。人にバレてはいけないと思って、この人が自分の耳を慌ててふさいで逃げました。自分の耳を塞いだところで、鐘の音が自分には聞こえなくなるが、他の人に聞こえることから、「掩耳盗铃(yǎn ěr dào líng)」という成語は、自分で自分を欺く、隠しきれないことを隠そうとすることを意味します。

 

それでは、ここで、皆さんが普段もよく見る日本語にもある成語の物語を見てみましょう。

 

四面楚歌(sì miàn chǔ gē)

楚の項羽が自分の軍隊を囲む漢軍の中から楚の歌を聞き、楚はすでに漢に陥たのかと驚きなげき、最後に自殺をしたということから、周りが敵ばかりで味方がいない、孤立無援であることを意味します。皆さんが普段も使っている言葉ですが、意外とその由来となる物語がわからないかもしれませんね。

 

 四文字だけじゃない?−四文字ではない成語

ここまで読んでいただき、成語とはただの物語のある四字熟語だと思っていませんか?

実は、成語には四文字のものだけではなく、三文字のものや五文字、六文字、字数が多いものは十二文字のものまであります。難しいですね。ここで、普段よく使う簡単な例をいくつか挙げます。一緒に見てみましょう!

 

三文字成語

三文字成語のほとんどには物語がありませんが、普段日常生活で広く使われいているネイティブな表現がとても多いです。

例えば:醋坛子(cù tán zi):直訳すると酢の樽のことですが、この成語は「よくヤキモチを妬く人」という意味です。背黑锅(bēi hēi guō):直訳すると黒い鍋を背負うことですが、「人の代わりに責任を負う」という意味です。

 

五文字成語

八九不离十(bā jiǔ bù lí shí):多分、ほとんど合っているという意味です。八字没一撇(bā zì méi yī piě):直訳すると、八の字の一画目も書いていないということです。全く目処が立たないことを意味します。

 

また、六文字成語に「百闻不如一见(bǎi wén bù rú yī jiàn)」があり、日本語の「百聞は一見に如かず」の原型となる成語です。「青出于蓝而胜于蓝(qīng chū yú lán ér shèng yú lán)」という八文字成語があり、日本語の「青は藍より出でて藍より青し」に該当し、弟子が師よりも優れていることを意味します。

 

四文字ではない成語はたくさんあり、ここではとても例を挙げきれませんが、ネイティブな表現がいっぱいあり、日常生活で非常に頻繁に使われています。よりネイティブな中国語が使えるように、四文字ではない成語もいっぱい覚えましょう!

 

いかがでしたか?中国の成語は奥が深いですね!中国語だけでなく、中国の文化をよりよく知るための大事なお勉強ですから、頑張っていっぱい成語を覚えましょう!