前回の「本場の中華を食べよう!~火鍋前編~」に続き、今回は火鍋を食べる際のつけダレ・飲み物の注文の仕方と火鍋の食べ方、最後に、日本でも食べれる有名火鍋店についてお伝えしよう。
つけダレと飲み物をたのもう!
続いて、火鍋に欠かせないつけダレ。
「油碟(Yóu dié)」・・・四川火鍋でもっともポピュラーなつけダレ。ごま油ベースに、黒酢、オイスターソース、にんんく、塩、最後につけダレが見えなくなるくらいの香菜をのせたタレ。
「芝麻酱(Zhīmajiàng)」・・・日本人に馴染みのあるゴマダレ。中国のゴマダレは濃厚でドロッとしている。鍋の白湯を少しタレに加え濃さの加減をすることも可能だ。
「沙茶酱(Shā chá jiàng)」・・・台湾で伝統的な調味料の一つで魚介系うまみたっぷりのタレ。
「海鲜酱(Hǎixiān jiàng)」・・・ポン酢と醤油ベースのさっぽり系で、火鍋初心者にとって食べやすいタレ。
つけダレは1つに絞ることはなく、まずは複数頼んで試してみよう。つけダレセルフ式のお店も多くあるので、これらの調味料を自分で調合して楽しめる。
辛い味付けが苦手な人は、スープの辛みを洗い流す為にも、つけダレ代わりに黒酢「黑醋(Hēi cù)」にくぐらせてから食べるという食べ方もある。酸味が苦手な人は、ゴマダレから始めてみよう。
一通り、具材やつけダレの注文が終わったら、飲み物も頼んでおきたい。お酒の飲める人は鍋の辛さで口が痺れる「麻(Má)」状態になるので、ビール「啤酒(Píjiǔ)」がすすんでしまうのだが、そうでない方には、ミネラルウォーター「矿泉水(Kuàngquán shuǐ)」・ヨーグルト「酸奶(Suānnǎi)」・甘酸っぱい梅ジュース「酸梅汤(Suānméitāng)」・ココナッツジュース「椰子汁(Yēzi zhī)」・薬草ジュース「王老吉(Wánglǎojí)」が胃に優しくて良い。
注文の仕方としては、
具材系のお皿単位のものは「份(Fèn)」
つけダレ系のお椀単位のものは「碗(Wǎn)」
飲み物系の瓶単位のものは「瓶( Píng)」、グラス単位のものは「杯(Bēi)」、缶単位のものは「听(Tīng)」
となるので、
という具合に注文しよう!
火鍋の正しい食べ方とは
一般的には、最初に肉・魚・練り物系団子を堪能し、うまみが出たスープで野菜類を食し、最後に麺類でシメるというのが基本の流れである。
とは言え、つけダレにせよ、食べる順番にせよ、これじゃなきゃダメ!なんて事はないので、自由に火鍋を楽しんで頂きたい。円卓で大きな鍋を囲んでみんなでワイワイするのは中華の醍醐味だが、お一人様用専用鍋もあり、円卓でそれぞれがマイ鍋をつっついたり、横並びのカウンター式火鍋専門店も人気だ。是非自分好みの味わい方を見つけて欲しい。
今回紹介した火鍋以外に、中国各地にご当地火鍋が存在する。
スープや具材が異なりその土地の特色が出て面白い。日本では薬膳鍋も人気だ。まずは日本で火鍋を試してみたいというのであれば、中国でも有名はチェーン店の「小肥羊(Xiǎoféiyáng)」か「海底捞(Hǎidǐlāo)」に行ってみて欲しい。
ボリューム感的にも味的にも本場と比べるとやや劣るのは否めないが、日本語が通じる分安心して食べられるので良い。店員さんは中国人が多いので、会話の練習のためにあえて中国語で注文するのも良いだろう。
特に「海底捞(Hǎidǐlāo)」は今年頭に新宿店がオープンしたばかりで、食事をしながら中国の伝統的な演劇の1つである「变脸(Biànliǎn)」というパフォーマンスを見ることが出来るのでおススメ。日本の店舗でもほとんどが中国人のお客さんで、予約してもスムーズに入れないことが多いほどの人気ぶりだ。
◎小肥羊(日本語HP)
http://www.hinabe.net/
◎海底捞(中国語HP)
http://www.haidilao.com/
お店以外でも火鍋が楽しめるように中国のスーパーでは火鍋スープの素を購入する事も出来る。但し、自宅で火鍋をする際は必ず換気しよう!換気をしても2~3日は火鍋臭がとれないので覚悟して欲しい(笑)